水内大使のロースドルフ城における"Comeback - for more!"出席(2023年5月20日)

令和5年5月22日
 5月20日、水内大使はロースドルフ城で開催されたイベント„Comeback - for more!“に出席し、オープニング式典で挨拶しました。この城の代々城主が持っていた大量の古伊万里のコレクションは、第2次大戦後に占領軍として入ってきたソ連兵により粉々に破壊されましたが、先代城主の義兄であるツィンブルク元在京オーストリア大使が、先代城主の訪日時に催したお茶会で献茶を行った保科眞智子氏を引き合わせることにより、保科氏による古伊万里再生プロジェクト(ROIP)の立ち上げにつながりました。古伊万里の破片は綿密な事前調査を経て日本に送られて修復され、各地で展示されて大きな反響を呼びました。
 
 今般のイベントは、その後ロースドルフ城に里帰りした古伊万里を含むロースドルフ城のコレクションを、ウィーン応用美術大学が研究調査するプロジェクトに引き継ぐ意味があります。この新しいオーストリア側のプロジェクトのオープニングに合わせて保科氏をはじめとするROIPプロジェクトの関係者が来訪し、当日、日本から駆けつけた方々や現地から加わった人等が書道および茶道ワークショップも開催したものです。
 
 水内大使は挨拶の中で、こうした多くの人々のまごころが込められたプロジェクトの関係者に謝意を表するとともに、今後引き継がれる新たなプロジェクトによってもロースドルフ城の古伊万里コレクションが多くの交流の舞台となることの意義を語りました。
 
大使の挨拶